宝船とは、七福神が乗る宝物を積み込んだ帆船です。
新年をあらわす季語でもあります。
宝船には珊瑚・金銀・宝石など、様々な宝物が積み込まれています。
そのため宝船はおめでたい船とされ、この船に七福神が乗っている様子をかたどった置物などが縁起物として親しまれています。
その帆には「獏」の字が書かれることもあります。
また、宝船が描かれた図には、なかきよのとおのねふりのみなめさめなみのりふねのおとのよきかな(永き世の遠の眠りのみな目ざめ波乗り船の音のよきかな)という回文歌などが書かれることがあり、正月の2日にその絵を枕の下に入れて寝ると良い初夢を見ることができると言われています。
宝船のようになったのは後世の事で、元はもっと素朴なもので悪夢を乗せて流すという夢違え、または、夢祓えの船が原形だといわれています。
室町時代には節分の夜か除夜の時人々に船の絵を分け与え、床の下に敷いて寝た後は翌朝集めて流すか、埋めるかしている事から流す物、祓う物と考えられていたと思われます。
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